2022/08/01 23:17
「夏に強いガーデニング植物を育てたい!夏に植える花は何がおすすめ?」
花色が美しく料理にも使える「夏に強いハーブ」を6種類を紹介します。ほとんどが多年草なので、毎年夏のガーデンを楽しむことができます。
夏のガーデニング植物の選び方<原産地に注目しよう>
日本の夏に耐えられる植物を選ぶポイントは植物の原産地に着目すること。高温多湿な熱帯アジアや中南米。高温で乾燥している北アメリカの乾燥地帯やアフリカ、南ヨーロッパ原産の植物は、日本の夏でも元気に育てられることが多いです。一般的に多湿に強い植物は乾燥に弱く、乾燥に強い場合は多湿に弱い点には要注意。育てる植物が湿気に強いかどうかはしっかりと確認します。特に寄せ植えの場合、多湿に強い植物をまとめると管理しやすくなります。
夏におすすめのガーデニング植物6選
夏の暑さに強いハーブ6種を目的別に紹介します。いずれも病害虫に強く、料理やティーにも利用できます。もちろん花が美しい品種で、夏の庭の彩りにも最適です。
<夏の花を楽しみたい>おすすめ植物2選
①サルビア(セージ)
夏に植える花として人気のサルビアは、実はハーブの一種。西洋料理に使用される「セージ」の仲間で、シソ科の多年草植物です。
(花色)赤
(草丈)50~60cm
(花色)ピンク
(草丈)100~150cm
(花色)青
(草丈)100~200cm
(花色)紫
(草丈)100~150cm
セージは地中海原産ですが、上記で紹介している「サルビア」は中南米産が多く日本の暑さに強い性質があります。強健のため、水はけがよければ土質はこだわりません。乾燥に強いですが多湿は少々苦手なので、茂ったら適度に剪定して密植は避けます。ただし「ボッグセージ」は、少し湿った環境を好みます。
②ベルガモット(モナルダ)
北アメリカ原産のシソ科の多年草植物ベルガモット(モナルダ)は、古くからネイティブアメリカンに利用されてきたハーブです。
(花色)赤
(草丈)50~100cm
ベルガモットレモン
(花色)ピンク
(草丈)50~100cm
たいまつのような花が美しいハーブですが、葉をハーブティーに使えます。葉の香りは柑橘の「ベルガモット」に似ています。ガーデニング初心者でも簡単に栽培できる強い植物ですが、うどんこ病にかかりやすい点には注意が必要。乾燥がひどいときは霧吹きで葉水を与え、病気を予防します。発生してしまった場合は、早めに病変部分を切り取って被害の拡大を防ぎます。
<葉の香りやティーを楽しみたい>おすすめ植物2選
東南アジア原産のイネ科多年草ハーブで、タイ料理などに利用されます。生葉や乾燥葉のハーブティーは、レモンのようなスッキリとした味わい。冷やしたレモングラスティーは夏の休憩時間にぴったりです。有機質の多い肥えた土に植え付け、土が乾いたらたっぷりと水やりをします。収穫は稲刈りのように根本からバッサリとカットしてOK。多湿に強いですが蒸れすぎは株によくないため、適度に伸びたら収穫すると同時に通気性を確保します。レモングラスは暑さに強い半面冬の寒さはとても苦手。関東以北の場合は、寒冷紗を巻いたり屋内に取り込み、防寒して冬越しします。
レモンバーベナは「香水木」の別名があるハーブで、レモンに似た香りが魅力です。レモン香を持つハーブの中でも、レモンバーベナは「華やか」な香りが特徴的。ティーに最適で、特に紅茶とブレンドすると格別のおいしさです。水はけのよい土に植え、日当たりの良い場所で管理します。鉢植えの土がカラカラになると葉が黄色くなるため、表土が乾いたらたっぷりと水をやりましょう。夏の日差しには強いですが、冬の寒さはやや苦手としています。関東以北の野外で越冬させる場合は、鉢に寒冷紗を巻き霜のおりない軒下などに移動させて管理します。
<夏の家庭菜園を楽しみたい>おすすめ植物2選
バジルはシソ科の一年草。熱帯アジア地域が原産なので、高温多湿の夏にぐんぐん成長するハーブです。トマトのコンパニオンプランツとしても有名で、一緒に育てることでトマトの味をよくすると言われています。栽培のポイントは、水切れ・肥料切れに注意すること。土の表面が乾いたら水やりし、葉色が悪くなったら肥料を追加しましょう。ガの幼虫であるヨトウムシやベニフキノメイガの被害にあいやすいため、ある程度育ったらネットをかけると被害を防げます。
イタリア野菜のアーティチョークは、別名「チョウセンアザミ」というキク科の多年草植物です。食用にするのは5~6月にできた蕾の部分。現地では、茹でてオイル漬けにするのが一般的です。初夏の旬野菜として楽しめる一方、個性的な見た面も魅力的。迫力満点の花もとてもきれいです。栽培のポイントは、アルカリ性の用土で乾燥気味に管理すること。高さ1mほどの大きさになるので、地植え栽培がおすすめです。
夏のガーデニング作業は「暑さ」に注意!
夏にガーデニングをする上では、厳しい「暑さ」に対する注意点があります。楽しく安全に夏のガーデニングをするために、次の2点に注意しましょう。
注意点①水分補給を忘れずに!熱中症に注意
炎天下でガーデニング作業をすると、想像以上の汗をかきます。夏の作業は必ず、水分をすぐ手に取れる範囲に用意しましょう。長時間庭に出る場合は、塩飴などでミネラル補給も欠かさずに。帽子やメッシュ素材の服でできる限りの暑さ対策をし、少しでもめまいなどを感じたら無理をしないことが大切です。
注意点②水やりの時間帯
夏の水やりは、必ず7~8時までの早朝か日が沈んだ後の夕方に行いましょう。理由は暑い時間帯に水やりすると、太陽の熱で温められた水が根を痛めてしまうから。また葉についた水滴がレンズのように日の光を集め、葉焼けを起こす危険性もあります。